アベノミクス 5本の毒矢
メディアがもてはやす「アベノミクス」で景気は良くなるのか?株価上昇や円安が進みますが、恩恵を受けているのは大企業や富裕層だけで国民の暮らしは少しも良くなっていないのではないでしょうか。それどころが「アベノミクス」には心配な点が多くあります。
第1の矢「金融緩和」~お金を出す相手は国民ではなく銀行である~
日本銀行が大領の資金を銀行に回す金融緩和。しかし実際そのお金を企業が借りなけれはお金は動きません。日銀は前白川総裁時にも138兆円もの資金供給をしていましたが、企業が投資する場がなく銀行の貸し出しは増加しませんでした。内需が増えないので企業が投資をしないからです。結局、銀行は借り手がないので冬季に回す。それが株や外貨・土地にまわればバブルの再現で不健全な経済となるだけです。
第2の矢「財政出動」~大型公共工事で国の借金また増やす~
1m作るのに1億円かかる外環道や巨大港湾など、本年度予算は公共工事の大盤振る舞い。しかし大型の公共工事をバンバンやって経済が良くなるという事はこれまでも散々そういって実行しておきながら、ずっと失敗してきた試され済の愚策です。一部のゼネコンや特定の業者に浪費して、そのツケは赤字国債で結局国民へと跳ね返ります。
第3の矢「成長戦略」~首切り自由・残業代ゼロの社会に~
大企業の競争力強化による成長で国民に「おこぼれ」が回るというのもこれまでも何度も言われてきたこと。しかし実際は大企業の内部留保が増えるだけで国民の所得は下がり続けました。しかもこれから行おうとしている事は「雇用の流動化」「限定正社員」の美名で正社員を容易に解雇する事が出来る「解雇事由型社会」の仕組みづくり。雇用が更に不安定になれば国民の懐はますます冷え込むだけです。
もう二本の毒矢
第4の矢「消費税増税」~過去最大の13兆5千億円の負担増~
年収500万のサラリーマンで1か月分の給料31万円の負担増に
第5の矢「社会保障改悪」~すべての世代にわたる6兆5千億の負担増~
年金減額、年少扶養控除廃止、年金保険料値上げ、子ども手当減額、介護保険料値上げ、復興増税、生活保護基準引き下げなど
デフレ不況の最大の原因は国民所得の落ち込みでモノが売れない事です。これらの政策の中に家計を豊かにして内需を拡大する方向にするものがどこにあるのでしょうか?メディアの宣伝に騙されている間に”矢はブーメランのように国民に飛んでくる”
2013/4/25