消費税増税必要なし
大企業優遇税制是正で19兆
法人税の累進化で中小企業は減税
来年10月に実施予定の消費税10%増税。社会福祉の財源と言われますが、財源と言えばなぜ消費税しかでてこないのでしょうか。
現在、法人税率は23・2%(比例税率)、所得が増えても一律で大企業も中小企業も同じです。これを所得税同様に応能負担の原則で5%、15%、25%、35%、45%と5段階の超過累進税率を適用すれば19兆円の増収となります。資本規模別に比較すると資本金2000万以下の中小企業は減税、それ以上の大企業は増税となります。税のゆがみを正せば増税しなくても財源は作れます。
日本の法人税率は高い?
安倍総理や財界は日本の法人税率は高く中国やイギリス並みに引き下げるべきだといいます。しかし、国によって制度や仕組みに違いがあり、優遇措置も異なるので表面的な法人税率を比較しても意味がありません。
特に減税額が大きいのが受取配当益金不算入制度、企業がもっている株の配当金は利益にいれなくてもよいという制度です。その他にも外国子会社配当益不算入制度(海外に子会社があれば配当の95%を利益から除ける)、連結納税制度(子会社に赤字があれば親会社の黒字と相殺でき、利益が圧縮され単独申告よりも税負担が軽くなる)など、大企業向けの優遇制度が多数あり、実際の税負担は平均14・95%で、表向きの法人税率(法人3税)32・11%よりはるかに安い税負担しか強いられていません。※表、記事とも商工新聞(10月15日付)