自衛隊南スーダン派遣戦闘なのに安全と説明し派兵
黒を白と言いくるめて若き隊員を戦地に
南スーダンに派遣されている陸上自衛隊の日誌が公開されました。
当初、防衛省は破棄していたと説明しましたが、実際には存在していました。
文書には、南スーダンで現に戦闘が行われている様子が生々しく書かれています。(下図)
現場の隊員は軍事のプロです。その生々しい報告を受け止めず、政府は「戦闘ではなく衝突」「危険な状況ではない」と事実を捻じ曲げて繰り返し国会答弁を行ってきました。
責任を取るというなら辞任すべき(防衛大臣)
もし戦闘状況であれば、PKO参加五原則に抵触し、陸自は即座に撤退しなければなりません。また、戦闘を承知で派遣させていたとすれば。これまで歴代政府がとってきた憲法9条2項の交戦権の否定に対する態度(国または国に準ずる組織との間の人の殺傷、物の破壊)にも抵触することになります。
ところが、稲田防衛大臣は「法的意味における戦闘状況ではない」と開き直り、派兵を継続する意思を示しました。
戦闘状況にある事を承知していた国のトップから「安全だ」「国のためだ」と言われ派遣された自衛隊員とその家族はどう思うでしょうか。壮行式で「全ての責任は私がとる」(防衛相)というなら、即刻辞任すべきです。
言葉だけ変えれば違憲であっても全て可能か?
加えて重要なのは、9条との矛盾をまったく認識していない点です。
なぜ、戦闘ではなく衝突と言ってきたのか?これに対し「なぜ法的意味で戦闘行為があったかにこだわるかというと、9条上の問題になるから」(防衛相)と答弁、つまり憲法9条に違反するから、実際には戦闘行為が行われているのだが、それを認めず衝突と言ったという意味のようです。
これでは、憲法違反のどんなことであれ、政府自身が認識していようが、言葉だけを変えれば何でもできることになります。しかも、しらっと、平然と言ってのけるあたりに深刻さがあります。