11月議会一般質問の要旨です。
今回のテーマは、①安定ヨウ素剤・放射線量の継続測定②学校給食食材の放射線量調査実施を③市立総合病院、公営企業法”全部適用”を実施すべきでない。の3テーマで行いました。
以下、主な答弁と今後の課題について、お知らせします。
『安定ヨウ素剤・放射線量測定』
問 9月議会で私が求めた放射線量の継続測定、ヨウ素剤の配布は本市が定める4つのK(重点戦略)の一つ“危機管理”に含まれるか?
答 当然、危機管理の範疇に含まれる
問 島田市ではヨウ素剤の備蓄を決定した。重点戦略なら藤枝は他市に先駆けて行うべきでは?
答 国家的危機によるものであり、国の主体的支持で行うべきだ。
まとめ:
ヨウ素剤や放射線量測定は、今一番市民の要望が強い事ではないでしょうか。本市が本当に危機管理を重点戦略としているなら率先して行うべきと主張しました。
『学校給食食材の放射線量測定実施を』
問 給食食材の放射線量の測定を実施すべきでは?
答 国県のサンプル検査で安全性が確認されている。
問 給食食材のうち、お米は100%藤枝市内産。一方で放射能がたまりやすい野菜はわずか6%。市が率先して検査をすれば行政への評価も高まる。
答 国の安全基準が示されており、情報を収集し、調査していきたい。
まとめ:
市民の方の要請を受けて、今議会で初めて取り上げた問題です。製造元で安心判定が出たからと言って、全ての食材が安心でないというのは、明治粉ミルクから放射線物質が市民の測定によって検出されたことから見ても明らかです。議会後、掛川市でも実施することがわかりました。継続して、調査していきます。
『藤枝市立総合病院、地方公営企業法全部適用を実施すべきか』
問 来年度から、市立病院は現在、地方公営企業法のうち財務部門だけを適用している一部適用から、人事・予算を含めた全部を適用し、新たに設置する病院管理者に事業責任を負わすことにしている。全部適用の利点として“経営責任が明確化される”とあるが、現在の一部適用では経営責任がないのか?
答 今の時点では市長・院長それぞれに責任がある。
問 市が策定した病院改革プランには、一部適用の問題点として6つの項目がある。全部適用でこれが解決できるか?
答 全部適用で解決するという表記ではない。
問 全適をテーマに視察した滋賀県長浜市立病院では「全部適用になって良くなった病院は一つもない」と言っていた。全適でよくなった病院はあるのか?
答 長浜は、全適でよくなったのではなく、管理者が組織意識を替えて経営改善をしていったと感じた。
問 新たに設置する管理者の思惑次第で病院はどうにでもなることになる。効率第一主義で不採算医療の切り捨てを行わないと言えるか?
答 「いざという時頼りになる病院」であるのが自治体病院であり、救急などの不採算部門を切ろうとする気は毛頭ない。
まとめ:
市立病院の責任は、現在市長にあります。これが、全適によって新たに設置する病院管理者に全責任が集中する事になります。この事が、経営責任が明確になるとして利点とされていますが、答弁にあるとおり今の状態でも責任は市長に対して明確にあり、言葉のアヤでしかありません。また、市が策定している病院改革プランの中に、一部適用の問題点として6項目掲げられていますが、全適で解決すべきものではないという事がわかりました。
最大の問題点は、管理者の意向次第で今後病院がどうなるか分からない点です。不採算医療の切り捨てを行う気はないと答弁しましたが、それを確認しなければいけないのが全部適用の怖さであり、将来に遺恨を残しかねません。