志太広域議会とは、藤枝と焼津の市議各8名合計16名で構成される議会です。自治体が行う事務のうち一部分の業務を複数の自治体が同時に行うという事で、一部事務組合と呼ばれます。
志太広域組合(りゃくして「志広組(しこうそ)」と呼びます)が管轄するのは、ゴミ処理・し尿処理・斎場・看護専門学校と25年度からは消防が加わります。あまり知られていない議会ですが、非常に大きなテーマを扱う重要な議会です。ここでは、その議会の報告をします。
2013年3月議会 一般質問
燃やすごみを減らすために、拠点回収施設の増設・新設を求める
昨年3月に策定された今後10年間のゴミ処理に関する基本計画「一般廃棄物処理基本計画」には、これまで両市間で進めてきた「燃やすごみ」をさらに進める目標が定められている。
新清掃工場の規模にかかわるごみの量をいかに抑制するかは、施設規模の縮小と運転費用の効率化など、それにより市民負担も少なくなる。志広組として藤枝・焼津両市の対応について伺う。
問:生ごみ排出量を1日一人当たり現在の499gから10年後は436gにするとしている。それには年間の燃やすゴミ量を基に計算しているが、年度別の目標値からみると現段階でも2000トン余りゴミの量が多い、目標値に近づける更なる取り組みを今からでも考えておく必要があるのではないか。
答:焼津では拠点回収(ミニステーション)で新たに容器包装プラステック以外のプラゴミを、一部ミニステーションでは衣類・革製品を。藤枝(エコステーション)では衣類の回収を始める。さらにバック・ぬいぐるみなどのリユース取組、藤枝市で行っている生ごみ分別収集資源化取り組みを新たに2000世帯増やし6000世帯とする予定である。
問:問題は燃やすごみの中に資源化可能な紙類の混入が8%、容器包装プラが5%あることで、これらを分別しやすい仕組みを行政が作ればそれだけゴミの量が減るはずである。愛知県日進市では、市役所に隣接して「エコドーム」という拠点回収施設があり、そこは不燃物だけでなく紙や布など、なんでも捨てられる施設である。月曜日しか休みがなく、市民がひっきりなしに捨てに来ていた。私も土曜に見に行ったが、日曜などは駐車場の警備員が2名常駐するほど定着している。こうした拠点回収の充実新設を検討すべきではないか。
答:現在両市の資源ごみ収集は住民参画による環自協の協力による資源ごみ処理ラインが不要なほど分別精度の高い資源ごみ回収が可能となっている。この取り組みは全国に誇るべき効率的なものである。現在ある拠点回収における新たな改修品目の追加などの取り組みを進めていきたい。
問:エコドームでは、休日で紙類が一日で400k入りの箱が25箱(10トン)も収集できるところであった。環自協体制は評価するものの、それを以てこうした施設の新設の検討が出来ないとは思われない。ドームと言っても大型テントである。出来ない課題とはなんなのか?
答:課題と言うよりもする必要が現段階ではないという事である。私(註:北村正平藤枝市長 兼 志広組管理者)も日進市にはいってみたいと思っているが、拠点回収は収集ステーション体制の補完的なものとしてとらえている。
<感想>
日進市のエコドームは、市役所に隣接しているゴミ回収施設。ここでは不燃物だけでなく、紙類やプラ等、なんでも捨てられると言っても過言ではないほどすべてのゴミを1か所で処理できる施設です(3月16日の私の視察報告参照)
燃やすごみをさらに減らすために何をすべきかという議論を今回は行いました。私の持論は日進市の取り組みを見習うべきだというものですが、志広組は藤枝焼津とも優れた取り組み(環自協等)を今までもしているのでその必要はないとの答弁でした。
環自協等の取り組み自体は私も否定するものではありませんが、さらなる取り組み(日進市)を藤枝焼津で行うことには何ら障害となるものではありません。