シリーズ こんなに危険浜岡原発 地震の震源域の真上にある事
浜岡原発は想定される東海地震の震源域の真上にある原発です。世界でもこのような所に位置している原発は浜岡原発だけです。
今回の震災の震源域は、太平洋上でしたが、地盤が7mも隆起したことが明らかになっています。
地震の震源域の真上にあるということは、今回の震災で海底で起きたことが、原発が建っている地面そのもので起こる可能性があるということです。
中電は、耐震設計がしっかりしているから、と言いますが、揺れに対する備えはできていても、建物が建っている地盤がなくなるか隆起するかという地殻変動に対する備えは何一つできていません。いくら煙突を補強したり、パイプのつなぎ目を強化したところで、地盤がなくなれば複雑な原子炉プラントが破壊するのはだれの目から見ても明らかです。
地盤が固いからとも言いますけれど、2009年8月に起きた駿河湾地震はM6・5でしたが、浜岡は設計値を超える揺れを観測し緊急停止しました。
予想される東海地震は、今回の震災(M9)と同程度かそれ以上というもの。M9はM6・5の5600倍ものパワーを持つ地震。6・5で設計値を超えるような原発が、どうしてその5600倍規模の地震で「固い地盤だから大丈夫だ」と言う事が言えるのでしょうか?
設計者自身が対策の立てようがないという大問題
地殻変動に対する対策として、長年、東芝で勤務し今は沼津高専で教鞭をふるっているかつての浜岡原発の設計者でもある渡辺敦夫先生は、「原発が建っている建物全体を地下でカバーする補強をすれば対策となりうるが、建ってしまっている今となってはやりようがない」とおっしゃいました。設計者がそういうのです。
さらに、「もしやろうとするなら数兆円規模のお金が必要だろう」とも…建設当初からこの危険性を指摘されていながら建設を強行した中部電力の責任は極めて重いものがあります。
2011/10/12