シリーズ こんなに危険浜岡原発 広島11万発分の使用済核燃料
浜岡原発は、今一時運転を止めています。
しかし、原子炉建屋内には、今なお大量の使用済み核燃料が保存されたままです。
これは、建屋内の冷却プールに水冷保存されていますが、冷やすことが出来なくなれば、1時間に65度づつ温度が上昇し、1200度以上になると燃料が溶け出し、放射能をまき散らかします。
福島の第1原発4号機は、運転を停止していても水素爆発を起こしました。
この原因に挙げられているのが、建屋内にあった使用済み核燃料です。地震で冷却システムが壊れて、高熱を帯びた核燃料がまわりの水蒸気と反応し大量の水素を出したのはないか、と言う事です。
つまり、運転を停止していても、決して安心は出来ないのです。
左の表は、浜岡原発にある使用済み核燃料の表です。使用済み核燃料は、原発を運転する限りかならず出てくる「核のゴミ」です。運転すればするほど増え続けるものです。
2009年度末には、6243本の使用済み核燃料があります。これをウランの量に換算すると、1本当たり2割弱ですから約1123トンになります。広島の原発(ウラン1kg)のなんと11万発分の核燃料が浜岡には現存するのです。
運転し続ける限り、ゴミを出し続ける原発。政府は、これを再処理しようと70年代から再処理計画を作っていますが、いまだに本格化の目途すらたっていません。
それは、再処理の過程で取り出す再利用できる部分(プルトニウム)も、利用できない部分(高レベル廃棄物)も猛毒であり、人類がコントロール出来る技術を持てていないからです。
青森県の六ヶ所村には、浜岡はじめ全国の原発からの使用済み核燃料が保管されていますが、再処理できずにいるために、どんどんたまってしまってほぼ満杯です(3100トン貯蔵)
その為に、各原発の建屋内に貯蔵されるわけですが、既に1万3000トンで、あと数年で満杯になります。
浜岡は、一日運転すればそれだけで広島10発分の使用済み核燃料が発生します。こんな原発の再稼働なんてト・ン・デ・モ・ナ・イ!
自分が生み出す核廃棄物の後始末ができないようなエネルギー利用が本当に完成した技術と言えるのか、答えは明白だと思います。
2011/10/20