ひとり親世帯の大学進学率24%→42%??”
国際社会にもウソの演説
ダボス会議でまた新たなウソとごまかし
1月23日スイスで開かれた世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)に出席した安倍総理は世界の権力者たちの前でスピーチを行いました。
この中で、賃上げ2%の上昇(実際は賃金の高い事業所を選択して前年統計との比較を行っていたことが勤労統計偽装により判明)だの子供の相対的貧困率がさがった(全体の平均所得がさがったため、これまで貧困と見なされていた人が除外された※昨年2月5日の予算委員会質疑で破たん済み)だの、これまで同様ゴマカシの内容を並べたてました。
今回首相が初めて触れた内容があります。「政権発足以前、一人親家庭の子弟で高校を出た後、大学に進学した人の比率はわずかに24%でしたが。それが直近の数字だと42%です」。しかし、これもウソとゴマカシです。
総理は論拠に触れていませんが、内閣府が実施している「子供の貧困に関する指標」を引用しているのは明らかです。表を見る限り、H23年23・9%→H28年41・9%となっていますが、この表には脚注がついていて「ひとり親家庭はH15・18・23年度は“全国母子家庭等調査”H28年度は“全国ひとり親世帯等調査”より作成」となっています。
“ひとり親調査”は母子家庭だけでなく父子家庭も含まれます。父子家庭は母子家庭より収入が高く進学率も高まります。従来の基準である母子家庭だけの大学進学率は明らかにされていませんが、42%より低い事は明らかです。異なる条件での比較は印象操作であり、統計偽装の反省もなく、国際社会への冒涜です。