“焼津も島田もやっていないのに、藤枝市議会だけ。なぜ?”
欧州海外視察は中止に
行程の中身が市民の理解を得られるかどうかが問題
今秋出発を予定していた藤枝市議会欧州海外視察が中止になりました。22名の議員が3班に分かれ3年かけて全員1回は参加する事とされ、これまでの2年間で15名が台湾、オーストラリアに行っています。
私を含めてまだ参加していない残り7名が、今年3月から海外視察の検討会議を断続的に進めてきました。
私は海外視察全てダメという立場ではなく、藤枝市が直面する課題に対し、視察で得たことにより解決が具体的に市民にも市長にも提言できる内容であれば有用だと思っています。
その立場で検討会議に参加し、南ドイツを中心とした再生可能エネルギーの地産地消(藤枝と同規模の都市の電力が、火力原子力の化石燃料によらず太陽光などの電力で賄っている)の取組は浜岡を控える本市の有意義なテーマだと提案してきました。
それに対し、保守系議員が一貫して主張したのは、ローマの視察。内容は大久保のライフル射撃場、駅南の県武道館へ東京オリンピック時にイタリアチームに合宿に来てもらうための誘致活動。でも、これは基本的に市当局がやる事であって議員がわざわざ出向く必要があるものでしょうか?
共産党の参加が焦点になり、結果として私の提案もオリンピックも組み入れた行程に。しかし舛添問題もある中、この行程で市民の理解は得られるでしょうか?「全ての議員が満足する行程など出来ない。譲り合いも必要だ」「見聞を広めることも大事、行けば学ぶこともある」などと私に対し非難が集中しましたが、満足できる行程が出来なくて無理に実施すれば「特権的だ」と言われても仕方ない、見聞を広める程度なら自費で行くべきと一貫して主張。14回も検討会議を実施し議論をする中で、当初オリンピックに賛成していた議員も慎重に転じ中止となりました。
海外視察予算は全体で約300万、2か国だと予算オーバー。検討会議の途中多数決で一旦はイタリア1か国に決まりました。私の南ドイツ提案は却下となったのです。それでも私はイタリアで市民理解が得られるテーマはないか調べました。イタリアは地震大国なので耐震設備と、福島以前から原発廃炉を進めているので廃炉の技術なら理解が得られると調査しましたが、両方とも日本の技術が一番進んでおりわざわざ学びに行く事はないと判断。その時点で不参加を表明したのですが、予算を少し積み増してでも全員参加にこだわり2か国の行程となったのです。そこまでしてでも実行しようとしましたが、結局失敗に終わりました。