全国原発再稼働の突破口 霧島・阿蘇・桜島等日本有数の火山地帯
火山対策がなくても再稼働されてしまう鹿児島県川内原発
御嶽山の噴火は全く予知できなかったのに・・・
7月16日に、原子力規制委員会が了承した鹿児島県の川内原発の審査書案。規制委員会は、新基準に基づく審査書案を他の原発の”ひな型”にして全国の原発の再稼働を進めようとしています。安倍内閣が「世界で一番厳しい基準」などと豪語しているこの基準は、霧島や阿蘇、桜島といった火山地帯の真っ只中にある川内原発の火山対策も、まともな基準すらありません。
避難計画がなくてもOK.噴火予知が不可能でもOK。
これの、どこが「世界で一番厳しい安全基準か?」まともに答えない安倍首相
御嶽山の噴火が大きな話題となっていますが、九州電力はこの火山噴火を「可能性は小さい」としてまともに取り上げず、規制委員会もこの方針を「妥当」と決めつけています。
巨大噴火の備え自体も、数年前から巨大噴火を予知して、予知された時点で原子炉を止めて燃料棒を運び出すとしているだけ、御嶽山の噴火も直前まで予知できませんでしたし、規制委員会の会合でも専門家も「噴火予知は無理」との意見が噴出していました。前兆現象を数年前に把握できた例は世界にはありません。
また避難体制についても、川内原発で過酷事故が起きた際は19分後にはメルトダウンが起こり1時間半で格納容器が壊れると九電が認めているのに、内閣府がまとめた避難計画には避難に要する時間が一切示されていない。政府はこの計画を「具体的かつ合理的」と評価して了承していますが、限られた時間内に避難できるかどうかわからない計画のどこが「具体的かつ合理的」などと言えるものではありません。
この点について日本共産党は現在開かれている臨時国会の代表質問で安倍総理に質しましたが、噴火予知については「原子力規制委員会が厳格な審査を行っている」と無責任な“まる投げ”。避難計画についても「計画は細部まで詰められている」と答えるだけでした。