“戦争と敵対から平和と繁栄へ”
新米朝関係確立への歴史的意義
具体性に乏しい?否定論や懐疑論に対し
歴史上初めての米朝首脳会談(6月12日)今回の会談の意義と今後の展望についてどうなるのでしょうか。
会談は長年にわたって厳しく敵対してきた両国が歴史上初の首脳会談を行い右の4項目の合意を発表しました。その順番に大きな意味があります。
第1項は「平和と繁栄に向け米朝関係を確立する」これを受けて第2項は、両国は「朝鮮半島の平和体制を構築する」第3項で北朝鮮は「朝鮮半島の完全な非核化に取り組む」の順になっています。
70年にわたって深刻な敵対関係だった続けてきた両国が一回の首脳会談で全ての問題が一挙に解決するわけがありません。だからこそ「まず合意」そして「平和体制の構築」のために障害となる「朝鮮半島の非核化の実現」と順番を決め組み立てています。これまで一度も会った事がなかった両首脳が初めて会って「平和のプロセスの始まり」で合意した事は非常に意義ある事です。
何度も北朝鮮は裏切った国だ
過去に北朝鮮は朝鮮半島の非核化に関する合意を行っていますが、その履行は中断されています(米朝枠組み合意1994年、6か国協議共同声明2005年)
しかし今回の合意と決定的に違うのは首脳間の合意であるということ(過去2回は外務次官、局長など実務者レベルの合意)この合意を覆せるのは首脳しかありません。簡単に後戻りできない合意で不可逆的な意味を持つものです。
日朝宣言を指針に拉致問題も解決へ
対話を一切否定していた安倍政権も今になって対話を言い始めました。その際、問題となるのが拉致問題です。
2002年の日朝宣言では、拉致を含め過去の清算、核、ミサイルなど両国間の諸課題を「包括的に解決」するとしています。優先順位をつけないという事です。拉致は重大な人権問題ですが、これまで日本政府は宣言に反し「拉致問題が最優先」とし相手に認めさせようきましたが、結局失敗続きで交渉のテーブルすら整いませんでした。今こそ宣言に基づく外交で拉致問題の解決も進めるべきです。