シリーズ こんなに危険浜岡原発 18mでも不安な防波堤
中電が運転再開の要件としている安全対策は、主に18mの防波堤を作るという事です。しかし、これでは不安であるという記事が中日新聞に掲載されました。
中電は、もともと10~15mの砂丘があるから大丈夫だという見解でした。それが福島の事故を受けて海抜18mの防波堤を作るとしたものです。
なぜ18mか?福島原発を襲ったのが15mであり、さらに余裕をもたせて18mとしたとしています。
この記事では、強度自体大丈夫とは言えないという識者のコメントのほかに、震災後、津波の高さは従来の試算の1・5~2倍になったという専門家の意見なども掲載されています。
津波には、実際の高さのほかに、障害物にぶつかって乗り越えようとするときに、その3~4倍になるという”遡上高”を考察しなければいけないという意見が載せられています。実際の津波が7m程度であっても、18mの防波堤を超える可能性があると指摘をしているのです。
遡上高を算出するに際しては、津波の高さをもとにするはずですが、中電は「遡上高とそれほど違わない」とだけ説明し、数字を公にしていません。これでは外部から検証の仕様がありません。
この表は、今回の震災で三陸海岸沿いで観測された津波の高さの一覧表です。
青と緑は、過去の震災で、赤が今回の震災ですが、半数以上の地点で20m超の津波が観測されています。
津波は場所を選んでくるわけではありません。浜岡にだって押し寄せる可能性はある。
そんなことが起これば、国や中電は、また「想定外の事だった」とでも言うつもりなのでしょうか?
2011/10/28